今回は、「バスケのためのメンタルを強化するにはどうしたらいい?」というテーマでお話していきます!
私自身、中学校、高校と男子バスケ部でキャプテンを務めて、県選抜の舞台や、高校からの勧誘も受ける程度にはバスケに打ち込んできました。
そんな中で、バスケにおけるメンタルの重要さにも気づかされ、メンタルを鍛える方法をいくつも学びました。
なので、部活動を引退した後も勉強し続けた、「メンタルを強くする方法」について、持っている知識を大きく3つに分けて紹介していこうと思います!
普段の取り組みに関するもの、本番で使えるものの両方を紹介します。
バスケだけではなく、他のスポーツや日常生活でも活かせる知識なので、ぜひ参考にしてみてください!
バスケでメンタルは重要?
まずは、「バスケにメンタルの強さは必要なのか?」をお話していきます!
結論、「メンタル強化はバスケに必要不可欠」です。
「そんなの当たり前」と思う方も大勢いらっしゃるはずですが、これには明確な理由があるんです。
それはバスケには、有酸素運動も無酸素運動も、細かい身体制御も瞬時の判断力も、スポーツにおけるほぼすべての要素が必要で、ハードな競技だからです。
しかも接触が許されているスポーツのため、押し合いやケガ寸前の衝突なども日常茶飯事。
おまけに、それらの要素を1秒にも満たない時間で判断し、行動しなければなりません。
個人的には、数あるスポーツの中でもかなりハードな部類に入るスポーツだと思っています。
ここまでハードなスポーツで
- 「負けたらどうしよう」
- 「さっきのミスがひどかった、自分はもうシュートを打たないでおこう」
などと考えていて、必要な行動ができるでしょうか?
怖いときに震えてしまう、落ち込んでいる時に動き出せない、というように、メンタルはパフォーマンスに大きく影響してきます。
またハードなスポーツであれば、その影響も当然大きくなります。
そしてハードなスポーツだからこそ、自分を支える「メンタル」の部分は、重要な部分であると言っても過言ではないでしょう。
さらに、バスケはここまでハードでありながら、「静と動」がはっきりしたスポーツ。
例えば、攻守の切り替えやハードなディフェンスなど、「動」の瞬間には、メンタルの弱さが影響することはないかもしれません。
しかし、フリースローや、味方のディフェンスのフォローをしている、「静」の時間になると話は別です。
体力的にも精神的にも、余裕が生まれます。
この余裕が生まれたとき、メンタルが大きく影響するのです。
- 「外れるかもしれない」
- 「監督に怒られたらどうしよう」
- 「ぶつかった相手が不良だったらどうしよう」
こういったことを考えてしまってプレイに集中できなかったことが一度はあるのではないでしょうか。
メンタルの強さがパフォーマンスに影響し、勝敗を決めることもあるでしょう。
ハードで静と動があるスポーツだからこそ、メンタルの強化は重要なテーマなのです。
「メンタルが強い」とは?
続いて、「メンタルが強いとはどういうことなのか」についてお話していきます!
メンタルの強さは、言い換えれば「集中力の高さ」になります。
皆さんは、「メンタルの強さ」と言われて、どのようなものを思い浮かべるでしょうか?
学生であれば「不良はメンタルが強い」と思うこともあるでしょう。
- 怒られてもへこたれない
- 敵に遠慮しない
- 自信があふれている
メンタルの強さは、人によってさまざまなものになります。
しかし、少なくともバスケにおいては、「メンタルの強さ=集中力の高さ」と言い換えてもいいのではないでしょうか。
例えば、メンタルが強い人を、誰でもいいので1人想像してみてください。
その人は、「自分がやること」や、「自分が楽しいこと」に集中していませんか?
メンタルが強い人が、周りの声に気をとられて、自分のパフォーマンスを乱すでしょうか?
集中力を高く保てる人間は、このようなものに惑わされず、自分のできる最大限のパフォーマンスを発揮します。
だからこそ、普段使う「メンタルの強さ」は、「集中力の高さ」に置き換えて考えられます。
そうすれば、具体的な対策も立てやすくなってきますよ。
メンタル=集中力を強くする方法
では、これほど重要な「メンタルを鍛える、集中力を強くする方法」についてみていきましょう。
メンタルの鍛え方や集中力の鍛え方は、検索すればたくさんの情報が出てきますが、今回はその中でも、現在進行形で勉強中の私が実践して効果を実感できたものを紹介していきたいと思います。
現役バリバリでバスケをしていた頃の経験と工夫、現在の知識を通して学んだことを書いていきますので、ぜひ参考にしてください!
筆記開示
はじめに紹介する方法は、「筆記開示」と呼ばれるテクニックです。
これは、「一定時間、思ったこと・考えたことを紙に書きだしていく」という、ただそれだけのもの。
とはいえ実践すればわかりますが、想像する以上の効果を発揮します。
メンタル不良、集中力低下の原因となるストレスの大半は、言葉になっていません。
「これがもやもやした」「あれがムカついた」というような記憶はあっても、それをしっかり言葉にすることは意外にしていないのです。
愚痴をこぼしている時にすっきりしたように感じるのは、この「言葉にする」という方法をとっているからであるとも言えるでしょう。
自分で思いを言葉にするだけで、簡単に悩みやストレスを減らして、集中しやすい、良好なメンタルを作ることができますよ。
例えば、部活で顧問に理不尽に怒られた日があったとします。
その日に書くことといえば、「今日の顧問がウザすぎた。ミートシュートの時に声が出ていないとか、そんなのお前の気分次第じゃないか。声を出すんじゃなくてシュートが上手くなるように教えるのが仕事だろう。」などでしょうか。
このように、思ったことは本当に何でも書いていいので、ただひたすら言葉にしていきます。
私が今でも実践しているやり方では、ストレスを感じた日は5分ほど時間をとって、ひたすら頭に浮かぶことをルーズリーフに書き殴っています。
その時の気分的には「すっきりする」程度かもしれませんが、その感覚が重要。
その日に抱えたストレスをその日のうちに言葉にすることで、後に引きずらないようにすることができます。
そうすることで、余計な考え事などに惑わされず、今やるべきことややりたいことに集中できるようになるのです。
その日1日、その後の何日間ものストレスを減らすために、一番手軽で気分的にも効果が高い方法と言えるでしょう。
瞑想(マインドフルネス)
続いて紹介する方法は、「瞑想・マインドフルネス」です。
マイケル・ジョーダンやコービー・ブライアントも実践していたことで有名ですね。
方法はいたって簡単で、「目を閉じて楽に呼吸をし、その呼吸に意識を集中する」だけです。
もちろん段階やレベルによって方法の違いはあるものの、集中力・メンタルを鍛えるうえではこれだけでも十分。
瞑想・マインドフルネスについては本当に多くの研究や論文が発表されています。
Googleなどの世界的な企業や、超有名なNBA選手が実践しているように、その効果はとても大きな注目を集めているのです。
- 集中力の向上
- メンタルの強化
- ワーキングメモリーの改善
- 依存症の治療
などなど本当に数多くの分野での効果が期待されています。
まだ注目を浴びだしてから日も浅く、本当の効果や時間、方法などについてはまだまだ研究途中ですが、ジョーダンやコービーが実践しているように、スポーツへの効果も期待されています。
これも、スピリチュアルなお話ではなく、筋トレやバスケの練習と同様に、自分の意識をコントロールする、1種の技術。
皆さんは、ふとした瞬間に「あ、こんなことを考えていたな」と思った経験はないでしょうか?
バスケをしていながら彼女のことを考えていたり、仕事をしながら趣味のことを考えていたり。
こういった瞬間に、自分の意識を「目の前のやるべきこと」に向け直すのが、マインドフルネスです。
バスケは、一瞬で様々な状況判断をしながら、行動する必要があるスポーツ。
皆さんが意識していてもしていなくても実は脳は想像以上に働いていますし、体も絶え間なく過酷な運動をしています。
そんな中で、集中を切らして他に意識を向けるのは、パフォーマンスを下げることに直結すると言っても過言ではありません。
シューター、スコアラーとして有名な選手たちは、ほとんどみんな口をそろえて
- 「外した時のことは考えない」
- 「外してもまた入るまで打つ」
と言い切る集中力とメンタルを持っています。
このように、世界的な選手たちも実践している、集中力・メンタル向上のトレーニングの1つが瞑想・マインドフルネスなのです。
ストレスを感じたら、ポジティブな経験を思い出す
次に紹介する方法は、「ストレスを感じたら、そのあとポジティブな出来事や経験、行動を思い出す」というものです。
外してもシュートを打ち続ける選手、自分よりフィジカルが強い相手に負けずに立ち向かう選手に共通していることはなんでしょうか?
それは、「ネガティブな思考や周りの環境より、自分の練習や実力を信じてプレーできる」というものです。
バスケの試合には、集中を乱す要素もたくさんあります。
- 監督からの怒号
- 相手選手からのラフプレー
- 直前にかかってしまったフェイントに対する警戒
- 周りの選手からの圧力
これらは集中を乱し、最悪のメンタルを作る原因にもなります。
こういった場面で重要なのが、「ハードな練習をしてきた自分」や、「本番に強い自分」を信じ、思い出すことができる能力。
これは、もちろん「計画性のないプレーを正当化する」ということではありません。
「高い集中を保ち、自信をもってプレーする」ということです。
体験談
私は、現役で部活をしていたころはキャプテンでスコアラーでしたが、ポジションが決まっていませんでした。
自分の役割上、相手からのディフェンスも集中し、シュートを打つ回数が多い分外す本数も多くなります。
高校に上がってからは、試合を通したシュート成功率を計算していましたが、トータル4割ほどの成功率でした。
決して高いとは言えない成功率でも、どんな状況でも、外した本数が多くても、自分がシュートを打ち続けられた大きな要因の1つは、「今までしてきた練習と、決めたシュートを覚えているから」です。
もちろん、技術的・身体的な要素は不可欠ですが「自信をもって打てるかどうか」は、何よりも大きい判断材料になっています。
試合を決めるシュートでも、外せないシュートでも、序盤のシュートでも関係なく打ち続けられるのは、自分の今までの経験や知識、練習を信じていたからでした。
集中力・メンタルが重要になる場面では、ぜひ自分の「良い記憶」を思い出すよう心掛けてみてください!
最後に
今回は、「メンタルを鍛える=集中力を高める方法」について解説していきました。
顧問の先生や外部コーチ等の方々は、この方法についてそこまで多くを語ることは多くないかもしれません。
しかし、本当に「強くなりたい」と思うのであれば、避けては通れない道。
技術や体力は絶対に必要ですが、それと同じくらい大事な要素と言えるのではないでしょうか。
普段の生活でも仕事でも、バスケをする上でもメンタルはあなたの支えになってくれるはず。
この知識を、ぜひ皆さんの生活の中で活かしてみてください!
それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました!